2008年12月04日

今年もいろいろあった酒田・鶴岡市

編集部長 渡部仁

 酒田市にある県立産業技術短期大学校庄内校から、庄内の動向を話してとの依頼があったので、「コミュニティしんぶん」一年分をひっくり返しながら原稿を考えていたら、こんなにもいろんな課題・問題が今年もあったのか、と改めて感心した。はじめは楽しい話題を話そうと思っていたのだが、深刻な現状を伝える方が誠実なのではと考え直し、1カ月余り前、1年生の皆さんを前に「地域社会論」の一こまとして教壇に立たせていただいた。コミしん記者の詳細、丁寧な記事をベースにした、そのときの話から印象に残っているものについて書いてみる。

 まず今年強く感じたのは―小泉政権以降の社会のひずみと、ころころ変わる首相、政治家の不祥事、政府の諸問題への対応の遅さ不徹底さ、居酒屋タクシー・年金などに見る官僚の腐敗ぶり、大学の補助研究費の不正流用、秋になっての世界的な景気後退局面うんぬん、というのは連日のマスコミ報道で皆感じているところ。国民の富を集めて、それをいかに使って社会と暮らしを良くするのか、という立場にある方々-博士か大臣かという偉いはずの人たちが、信用ならない存在に成り果てているのではないか。国民をリードすべき人たちが、目先と私利私欲に支配されていることを、そして政策は省益と裏表の関係として仕組まれていることを、国民はもう十分に知っている―ということである。話をまとめると、①限界(正体)ミエミエ官僚主導の国家経営-国民は誰のための政策か見透かすようになってきた②国際基準=実は各国利害のせめぎ合い-小泉改革、環境問題などもクールに見ればいかがわしい③時代は変化し、常識が非常識になる-本当に正しい行いなのか、多様な視点が欠かせない、ということか。

 中央がおかしければ地方への影響も少なからずで、よく見れば悪しき状況は庄内でも散見されてくる。いつまで続くのか分からない地方の減速、疲弊を跳ね返すためにも、もっと意識して地元の動向を注視し、批判精神を持って接することが必要ではないだろうか。庄内に見たチグハグぶりも含めて綴ってみる。

 その1、夕張市は他人事か。酒田、鶴岡両市とも平成19年度決算は黒字だったが、経常収支の健全ライン75%に対し、酒田95.4%、鶴岡96.2%と硬直化は進んでいる。一般・特別・水道・病院会計の地方債合計残高は、酒田1167億円で1年間の元利償還額は129億円、利子だけで28億7千万円になる。鶴岡は1146億円で同185億円、利子は38億円。酒田は平成24年度まで毎年11~14億円の歳入不足を予測し、職員と給与カットで対応しようとしているが、このまま市勢が右肩下がりでは、どこまでも人員削減を続けることもできまい。市の懐は暖かくとも市民の困窮が進んでいるとも指摘されている。何しろ庄内の自殺率は全国トップレベルである。雇用の場確保にもつながる産業振興策こそ重要ではないか。一方、酒田以上に財政の硬直化が進んでいる鶴岡は、同規模の他市より職員が多く、広域合併後の保育料、水道料、施設利用料など公的サービス料金が統一されていない。赤字体質の三セクの経営統合も含め、速度を上げて改革することが急務だろう。

 その2、三セクは補助金頼みか。平成19年度、両市が25%以上出資する第三セクター(商法法人)15社のうち6社が単年度赤字となった。赤字会社は酒田の鳥海やわた観光、最上川クリーングリーン、鳥海高原牧場、酒田駐車ビルと、鶴岡の赤川スポーツランド、湯殿山観光開発公社。一方、社団・財団では半数の収入の7割超を補助金が占めている。鶴岡は6法人あり、庄内地域産業振興センター、出羽庄内国際交流財団、藤島文化スポーツ事業団は市の補助が8割を超える。酒田には3財団あり、土門拳記念館は2年連続の赤字となった。そんな状況下に、補助金が無ければ赤字の酒田市美術館と合わせ、年間605万円の役員報酬が払われている。鶴岡市の庄内地域産業振興センターは市の委託料など3800万円に対し、受講料などの収入はわずか116万円。出羽庄内国際交流財団は市の補助2600万円に対し、受講料等収入は270万円。アマゾン民族館は入館料収入100万円以下に対し展示資料の賃借代は年間400万円もあった。世界不況を受けて、即座にトヨタや日産も国内外で大きなリストラを発表しているのに比べると、両市とも厳しい財政のはずなのに整理統合は遅々としている。酒田の商法法人は2年間で5減の70団体、鶴岡は1年間で3減の67団体ある。三セクの存在意義とは、民間では経営が難しいが、地域振興のために必要な事業を展開するものと考えるが、こんなに収入が少なくては、地域のニーズに合い、振興に寄与しているのかと疑いたくもなる。

 その3、病院の統合は迅速に。地方の医療体制が問題視されているが、同じ酒田市内に県立日本海病院と市立酒田病院という中核病院が二つあるため、各院の手術の回数が半減し、医師の経験が不足する。また老朽化した酒田病院では医師が集まらない。患者が2院に分散して経営的にも厳しい状況だった。これらを解決しようと2院を統合して独立行政法人化し、主に日本海病院のコストカットを実施。4月から日本海総合病院となってスタートした。日本海病院は赤字体質だったが、新病院になったら上半期は黒字になったという。さらに、日本海病院が開院するときにも話題になっていたと記憶する救急救命センターも、これから整備される。公立病院の改革は、公営温泉や3セク企業などの統合・経営改善に比べると、住民の生命にかかわる分野だからか、県にとって財政的な負担が大きいからか、迅速に進んだように映る。

 その4、国の外郭団体は施設をさっさと譲渡。両市の3セク統合が遅々とする中で、国の外郭団体は地方の住民サービスなど無視するように、さっさと赤字施設を譲渡した。酒田市が誘致の条件として1億円で掘った温泉をプレゼントした、かんぽの郷酒田は年間約5000万円の赤字。日本郵政㈱が全国71施設を一括譲渡するため、運営する市の三セク㈱飯森山温泉酒田は8月で解散した。幸い、譲渡先が決まるまでは日本郵政が同じ内容で運営していくようだが、取得した会社がどうするのか、先は見えない。一方、社会保険庁所管の独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構は、酒田駅近くにあったカルチャー健康教室・ペアーレ酒田を売却し、クリーニング業者の本社になってしまった。鶴岡のNHK文化センターのようなカルチャー教室の無い酒田市にとって、唯一の教室は市民に好評だったのだが、住民ニーズは無視である。市は購入者に施設存続を訴えるとしていたが、本当にしたのかどうか。行財政改革の中で、酒田市の総合文化センターで行われていた各種教室が、市の関与しない、市民によるサークル活動とされ、講師がいる恒常的な講座を受講する場が無くなったことも、ペアーレ存続を望む声の背景にはあった。

 その5、民間では金融再編が加速。縮小する地方市場を見据えてか、全国の地方で金融再編が進んでいるという。庄内でも、鶴岡信用金庫と酒田信用金庫が合併し、荘内銀行と北都銀行も合併することになった。九州地方ではもっと進んでいるとか。荘銀ではさらに東北一円での大同団結を標榜している。

 その6、酒田沖海洋深層水事業は誰のための事業だったのか。19、20年度で計5億円を予算化(市の負担は20%)していたが、昨年末に設置場所の変更や水中工事の増加で総額7億円に増え、さらにミネラル粉末装置で計10億円に膨らむという話が出ていた。市の予算積算能力を疑うような状況だった。すでに推進協議会の発足から7年経ち、市は計約7000万円をつぎ込んだ。国内を見れば、既に15市町で事業化しており、後発もいいところ。施設が出来ても雇用はミネラル装置無しで2人だけ。施設整備を狙った市内の業者が市議、市長、職員を後押しして進めようとしていたようだが、結局、深層水の販売先を見込めず、この12月市議会で予算はご破算となり、事業化も無くなることとなった。離島振興はどこへ行くのか。

 その7、酒田市長の公費応援は予選ファウル落ちか。酒田市出身の池田久美子選手を応援するため、阿部寿一酒田市長はじめ橋本明宗副議長、兵田藤吉監査委員、原田茂水道部長の計4人が、公費を使って5泊6日の北京五輪応援旅行に行った。予算は1人50万円弱で計200万円ほど。一方、市民用には酒田市民会館小ホールなどに大画面を設置した。不況に苦しむ市民には不評で、市政に対する市民の期待を予選ファウル落ちほどに裏切った。全く市井の雰囲気を読めていない行動だった。しかも随行者の人選理由は、議長が友好都市訪問団に参加していたので副議長が参加。ほかは公務で過去に海外にあまり出ていないからという。スポーツ振興と関係する部局が、視察も兼ねて行って将来に生かすというのならまだしも、酒田市の水道と何の関係があるのか。金メダリスト・北島康介選手は庄内町立谷沢のミネラル水を愛飲しているとか、いたとか。もしかして池田久美子選手を育てた酒田の水道水を商品化したら、深層水より売れるのではないかと考えたのか。監査も幅跳びのように力強く、より踏み込んだものになることを期待したい。地元出身選手が出場していた、河北町では町長以下の関係者が自費で応援団を組織し、南陽市と山形市は行っていない。

 その8、酒田新高校、日沿道、世界遺産にみる行政の矛盾。酒田の新高校の計画は、酒田商、工業、北、中央の4校統合から中央とほか3校の2校に再編となり、結局1校に大統合となった。そのためか新高校の場所は狭いと言われる現中央高の裏側になり、同じ生徒数1000人以上の鶴岡中央などに比べ施設は貧弱。数年間は1年生が現中央高の校舎を使うことに。また体育系部活は隣の市の体育施設を共用するはめに。野球部は現北高グランドまで自転車で通う予定。現中央高校舎解体まではモータープールも駐車場も無いとか。向かいは小学校だが、通学路の安全性はどうなるのか。特に冬季間はどうなのか。8割反対だったはずの高教祖は鳴りを潜めた。利用者となる親や子供に対する意向調査はあったのか。そもそも入学生たちに配慮した計画にしようという、市長の地域づくりに対する理念やリーダーシップが全く感じられない。
 一方、日本海沿岸道の酒田みなとIC―遊佐IC間は、海岸沿いに伸びる松林砂防林を西に横切って国道7号沿いを北上し、再び東に松林を横切る遠回りコースとなった。事業費を150億円安く上げるための措置という。以上二つの事業は、県が世界遺産登録を目指す松林を伐採するものなのに、世界遺産の推進本部ともいえる県教育庁は、同じ県の開発担当課や国交省、地元の環境整備保護団体と詳しく話し合ってはいなかったようだ。保護団体が訴えて、高校予定地ではできるだけ松を切らないことになったが、日沿道は計画案通りに進められる。県教育庁が8月に酒田で開いた世界遺産シンポジウムでは、東大の研究者などがポニョの舞台となった瀬戸内海鞆の浦の道路建設問題やドイツ・エルベ川への架橋による遺産破壊問題を訴えていたのに、地元庄内の松林には触れずじまいだった。本県の一体何が価値ある遺産なのか。国の補助金減少=事業削減で暇になった役人の仕事を作るため、また予算消化のための世界遺産推進やシンポではないか、と勘繰りたくもなる。

 その9、独りよがりの計画、縦割り行政がはらむ危険。同じ行政が違う方向を向き、よその意見を聞かずに進めている、上記の世界遺産のような話は、酒田市の市民会館の段差解消問題でも見えた。駐車場から館内に至る途中に段差があり、モザイク状の舗装のため段差が見えづらく、お年寄りや障害者がつまずき怪我が相次いだ。市は障害者協会などの声を受けて改修したが、おかしいのは、もともと館内は優れてバリアフリーを完備しているのに、なぜ外はぞんざいな仕事になったのか。公益大の先生は、市民・弱者の声を公共建築に反映する制度が法文化されていないから起きたのだと指摘した。より良く実現するには、利用者となる人たちに幅広く意見を聞いてみた方が良い。利用者こそが専門家なのである。あるケア付き高齢者住宅を設計する際に、県内の有名設計事務所に依頼したところ、細かな部分が抜けていて大変だったという話も聞いた。利用する人にすれば、ちょっとした不便さ、ノウハウの欠落が毎日の生活の質に大きく関わってしまうのだから、利用者・経験者の声を聞かずにやったのでは思わぬ落とし穴がある。

 その10、市民の温かさが実現した世界登録。鶴岡市大山の上・下池が湿地保護地区として、10月に韓国で開かれたラムサール条約世界大会で登録された。同地区は餌遣りをせず、野鳥を見守る姿勢で接してきた。地元の保護団体には登録による観光客増の悪影響を心配する声すらあるという。どこかの県が観光客目当てに世界遺産を目指すのとは、精神が違う。とにかく野鳥や自然環境を温かく見守ろうとしているのである。一方、酒田市の最上川河岸スワンパークは全国一の白鳥飛来地ながら、餌遣りを続け、極度に集まった野鳥の糞は最上川河岸の水質汚染をもたらしているとの指摘も聞こえる。鳥インフルエンザ問題で今冬餌遣りが中止になった。野生生物に餌付けすることは時代遅れ、群れを集めることで感染爆発の危険性を高めるとも言われているとか。観光収入や事業に伴う省益を考えるのか、こうしたことへの基準作りが日本は遅い。

 その11、町の将来を握る中心市街地の再開発。酒田市では駅前開発の三セクが破綻し、市が4億5千万円で買い取ったジャスコ跡地を、隣の酒田東急インホテルのビル所有会社など数社がホテルを核に再開発しようとしている。投資額は30億円で平成24年度オープンを目指す。また中町地区を見れば、医療・福祉・住居・商業の複合施設サンシティに続き、劇場、雑貨の物販・屋台村を、酒田港地区では海鮮市場そばに集合店舗を、それぞれ新設する計画だ。予定通りに行けば22年3月には開設する。駅前はテナント店の確保、劇場は採算性と課題もある。一方、鶴岡市では中心市街地活性化基本計画が県内で初めて7月に国の承認を得た。24年度に完成し、中心地の観光客を18年度比35%増の21万人余にする計画。山王通りは神社隣に伝統職人の工房3店舗と駐車場を整備。ましま家具跡は食鮮市場。松文産業跡は映画館。旧エビスヤ薬局は伝統工芸の体験・展示・販売施設。三井病院跡は高齢者集合住宅になる。
 商業が中心街を支えていた時代は昔となり、中心街を福祉・医療・文化・観光にまで多機能化して振興しようというのが今の流れ。エネルギー資源の乱高下、超高齢化社会、人口減の到来によって、ジャスコの全国的な店舗縮小が暗示するように、郊外型消費生活がいつまでも続くとは考えにくい。自治体は限られた財源の下、都市の効率的な小型化と再構築をいかに進めるのか。市街地ですら限界町内会が顕在化して行く中で、住み続けられる街となるために、今後一層の行政手腕が問われる。

 その12、トヨタの対露貿易参入は、乗り遅れのリップサービスか。サンクトペテルブルクでトヨタが稼動し、日産、スズキも来年操業予定だ。トヨタ系組立工場・セントラル自動車が宮城県大衡村に進出し、22年に操業する。そこで本県は酒田港をロシアへの積出港にしようと画策し、県物流活性化推進協議会を作った。8月に県知事は、部品を載せたトレーラーが通れるように47号の整備を優先すると発言した。しかし、宮城県はこれまでトヨタを呼ぶために、みやぎ発展税を作り、立地奨励金の上限を10億円から40億円に上げた。セントラルの立地発表から山形県知事は2カ月後、市長は5カ月後に動く遅さだった。ここに来て、世界不況のあおりで自動車メーカー各社は下方修正し、東北立地の行方を不安視する向きもあるが、先日宮城県ではハイブリット車用の電池製造工場の起工式が行われた。知事、市長には、貿易振興に本気で取り組んでほしいと思う。

 その13、映画ロケの活用や体験型観光をもっと。おくりびと、山桜、イチ、山形スクリーム、私の中の8ミリ、パラレル、釣りキチ三平と、庄内の映画ロケは空前のブームとなっている。これを観光に生かしたい。著作権などの問題もあろうが、例えば網羅的なロケ地案内パンフやガイドブックを作ることはできないのか。ネットに載せることはできないのか。また、庄内ひな街道は、吉永小百合と舞娘のCM、傘福が好評で、関連施設に過去最多の8万4000人が入館した。街中回遊のツアーも増えた。女性宿泊客、昼食付き日帰りツアー、ひな菓子作り体験で売上も上昇した。庄内は中国・台湾・韓国系の観光客が増えている。国内では体験型やレジャー型の需要が増えているという。来年は新潟DCキャンペーンが本番。市場調査に力を入れて体験型のメニューを増やしてはどうか。

 その14、観光ついでに加茂水族館の新築に期待。同水族館は平成23、24年に建て替える。自作自演(独自開発独自発信の意味で)のクラゲブームはノーベル賞学者まで引き寄せ、オンリーワンの強さを見せ付けた。実は体験メニューもグルメもそろっている充実ぶり。新潟DCキャンペーンの庄内のテーマ「食の都庄内」にもぴったり。ぜひ魅力あふれる施設にしてほしい。

 ほかにも米価が象徴する農業の低迷や人口減少など、庄内の未来は明るいとは言いがたい。そんな中でも、市街地の各種再開発やTMO、観光物産館や産直施設などで、市場を感じ取れる、役人とは違う感覚を持った民間出身の先輩たちが活躍している。これからの地域づくりは、こうした民間人のコーディネーター、指揮官にどんどん活躍してもらうことがカギになるのではないだろうか。それと、政府、行政やマスコミが正しいとは限らない。市民は自分で情報を探り、比較して感じ、判断することが一層大切になっていると思う。

 硬い話が続いたので、最後に最近出会ったうれしい話題を写真とともに三つ。
11月29日朝、酒田市内の小牧排水を白鳥が一羽漂っていた=写真=。県内有数の汚さを誇る小牧川に、たった一羽たたずむ愛らしい姿は、最上川スワンパークで見る群れ以上の魅力をたたえていたが、鳥インフルエンザのことが頭をよぎり、住宅街に来てほしいやら来てほしくないやら、複雑な心境になった。でも可愛らしさは変わらない。


 もう一つは、同日に庄内町で開かれた日本一おいしい米コンテストで試食した、本県期待の新品種「山形97号」=写真=。直前に「はえぬき」のおいしいお握りをご馳走になっていたので、正直自信の無い舌になっていたが、何度か口に含んでいると、もちもちとしたしっかりした弾力とともに、蒸しあがったもち米か、プレーンなおこわ(同じこと?)のような味が広がった。コンテストでは決勝大会進出者30人の米も食べることも出来たのだが、一番驚いたのは「我が家で食べるごはんは柔らかく炊きすぎているのではないか」ということだった。会場では、農家のお母さんらしき人たちがガス釜で炊き上げたのだが、どの米も、見た目の粒がしっかりし、含めば歯応えがあり、べたっとしたところが無かった。これが本当の炊き方なのかと感心した。はえぬきのオニギリも最高だった。なのに、はえぬきは決勝大会進出者30人に残ることが出来なかった。全国的には受けない味なのだろうか。残念。


 翌30日には、酒田市亀ヶ崎の地域おこしグループ亀八起の会のおじさんたちが大蔵村産の新そばを打って振る舞う、地域奉仕活動にお邪魔した=写真、右の方にいるのは阿部市長=。1週間前の勤労感謝の日には町内の知人に誘われ、酒田市旧平田町地区の山間地・中野俣公民館の秋祭り(?)に行って、地区のそば栽培グループが自分たちのそば粉で打ったそばを食べた。いずれも素人とはいえ、新鮮なそば粉と、みんなを喜ばせたいという気持ちがこもっていて、おいしかった。地域をもり立てたいという物語性が最高の香辛料になっている。おいしい店を訪ねるのもいいが、実は山里、海浜の住民たちは旬の恵みをシンプルながら、最も味を引き立てる調理法で食しているに違いない。そんな料理を都会の人ほど喜ぶという。いまさらコテコテやひねった味などいいのだ。庄内でも市街地ではスーパーの総菜が当たり前で、山海の味は山里の親類や知人からのもらい物で、という状況になっているのではあるまいか。それも少子高齢化でいずれ消えてしまうのかと思うと、寂しい限りである。「○○○沢のばあちゃん暮れに亡くなって、今年はシドケ食べらんねがったの」と旬の味とともに亡き人を偲んだりすること、周囲にもあるのではないでしょうか。




Posted by グルこぞ at 17:12│Comments(0)
この記事へのトラックバック
映画「山形スクリーム」の女子高生ご一行様の1人、紗綾の出演作品「神の左手 悪魔の右手」(金子修介監督)アユ役「渋谷怪談 THEリアル都市伝説」(福谷修監督)千尋役「口裂け女」(白石晃...
山形スクリーム【saaya_holic】at 2009年02月11日 04:40
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。