ワケありの・・・
今年のヒット商品の1つに「ワケあり商品」がある。
形の整っていない野菜やキズのついた果物などが、低価格ということもあって好調に売れている。
国内のとある製菓会社では、主力のせんべいの販売不振で悩んでいたが、製造過程でワレてしま
ったせんべい(従来は廃棄していたという)をネットで販売したところこれが大当たりで、製造?が
追いつかないほどだという。(別にワレものを製造しようとしているわけではないのだろうが・・・)
しかし、これは昔もあった。
そう、「ターベチャッタ、タベチャッタ」のCMソングで一世を風靡した酒田の某製菓会社の商品。
おそらく製造の途中でワレてしまったであろうせんべいを大袋に入れて、スーパーなどで安く販売し
ていた。もちろん味は通常のものと何ら変わらない。(むしろ個人的にはこちらの方が食べやすくて
おいしかった)
不況下の現在ならともかく、あの高度経済成長の時代にすでに「もったいない」精神を発揮して、新た
な商品として売り出したその商魂のたくましさには頭が下がる。
さて写真のペットボトルのお茶。
1本約40円。
別にワケあり商品ではない。2ℓのボトルから詰め替えたものだ。
今までは500mℓのものを毎日買っていたのだが、「不経済」だの「ゴミが増える」だの「環境にやさしく
ない」だのという大合唱の前に、この秋からReduceな人となった。(1人台所でお茶を詰め替えている
男の後姿には、きっと哀愁が漂っているだろうが・・・)
話は戻るが、野菜・果物の話にしても、せんべいの話にしても、決して新しい発想というわけではない。
キュウリが曲がっていようが、せんべいがワレていようが、安全でおいしくて安ければ何の問題もない。
高度経済成長・バブル経済を通して奇妙な価値観にとらわれた消費者の感覚(供給側の洗脳もあるが)
が、この不況下で少し正常になってきたということだ。
ワケあり商品のヒットには、特別なワケなどなかったのだ。
by ワケありオヤジ